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5五将棋

[英語版]

5五将棋とは?

将棋には、9×9の通常の将棋のほかに、様々な亜種のゲームが存在します。

歴史的に見ると、「中将棋(13×13の大きな将棋)」や「平安将棋(飛車角がない将棋)」のような将棋が遊ばれていた時期があることが知られています。色々な将棋の亜種が混在していた時期から、現在の将棋が最も親しまれ、普及してきたものと思われます。

近年でも、新しい将棋の亜種が生まれる機運はあります。「四人将棋(四人で対戦する将棋)」や「取る一手将棋(取れる駒があれば、必ず取らなければならない将棋)」など、通常の将棋以外のルールで遊ぶゲームが生まれています。5五将棋は、その亜種の将棋ゲームの一種で、1970年頃に楠本茂信さんが作ったゲームと言われています。プレー人口はそれほど多くはありませんが、大会が行われていたという記録もあり、それ相応の難易度のゲームであることはわかっています。

参考:日本5五将棋連盟のページ

5五将棋の盤面

初期盤面は上図の通りで、普通の将棋を遊んだことがある人ならば、すぐに楽しめるゲームとなっています(詳細は、ルールのページへ)。普通の将棋は、序盤の定跡や戦略を覚えるなど、初心者が超えなくてはならない壁がありますが、5五将棋は、駒の動かし方を覚えてしまえば、誰でもすぐに楽しめるという手軽さがあります。

5五将棋の特長をまとめると、以下の3つが挙げられるでしょう!

  • 5×5と盤面が狭く決着が速い     ⇒ スピーディー!(Speedy)
  • 定跡なども無く自分で考える      ⇒ 創造性が試される!(Creative)
  • 場合の数はオセロに匹敵する複雑さ ⇒ 適度に奥が深い!(Profound)

The Rule of Mini-Shogi(in English)

5五将棋のルール

 用意するもの


・縦×横が5×5マスの盤
・駒:王将、金将、銀将、飛車、角行、歩兵をそれぞれ2枚ずつ
(駒の性能、動きは以下のとおりです)



 初期配置と使用する駒

ゲーム開始時に駒はこのように並べます。盤面を図として表示するときは、一般に、
手前(下側)が先手、向こう側(上側)が後手とします。

 ゲームの進行

ゲームは以下のように進行します。・先手、後手をじゃんけんなどで決めます。
・先手、後手は交互に一手ずつ駒を動かします。
・相手の駒の居る場所に自分の駒を動かした場合、相手の駒を取って持ち駒とする
 ことが出来ます。
・持ち駒は、自分の手番の時、盤上の駒の置かれていないところなら、好きな場所
 に打つことが出来ます。これも一手と数えます。
・相手の陣地に自分の駒が移動するとき、もしくは、相手の陣地から自分の駒が移動
 するとき、駒を裏返して、「成る」ことが出来ます。

 陣地と『成り』について

陣地は指し手の近傍1列となっていて、相手の陣地に入ることによって成ることが
できます。

上図の赤線で囲まれた部分は先手の陣地で、青線で囲まれた陣地は後手の陣地です。

 勝利条件


 次に相手の王様を取ることが出来る状態を「王手」と呼びます。王手をされた方
は、必ず王手を回避しなくてはなりません。どの手を選んでも王手を回避できない
場合「詰み」となります。先に相手の王様を「詰み」の状態にした方が勝ちとなり
ます。

 禁じ手


以下のことをやると禁じ手となり負けとなります。
・打ち歩詰め
  歩を打つことによって相手の王様を詰ませてはいけません。これを「打ち歩詰め」
 と呼びます。ただし、盤上の歩を移動させて詰ますことは「突き歩詰め」と呼び、
 反則にはなりません。
・二歩
  味方の歩の居る同じ縦の列に歩を打ってはいけません。これを「二歩」と呼びま
 す。ただし、と金(歩が成ったもの)は歩としては扱いませんので、その縦の列に
 歩を打っても構いません。
・行きどころのない駒
  盤上の駒を行きどころの無い状態にしてはいけません。5五将棋の場合は、歩が
   敵陣に入ったら、必ず成らなくてはなりません。また、敵陣に直接歩を打てません。
・王手放置の禁
  王手を掛けられた方は、必ず王手を回避しなくてはなりません。また、みずから
 自分の王様が王手になるようにしてもいけません。

 千日手について

 持ち駒も含めて全く同じ局面が一回のゲームで4回以上現れた場合を「千日手」と
呼びます。千日手が成立すると、先手側の負けとなります。したがって、先手側は
千日手にならないように回避しなくてはなりません。
 また、連続王手による千日手の場合、王手を掛けている側が手を変えなければなり
ません。

※千日手のルールについては5五将棋創始者の方から、「連続ではなくうても手順中に
王手を含む千日手であれば、攻め方が手を変えなければならない」というルールがオリ
ジナルであるという指摘を受けました。そちらへの移行も検討しましたが、2009年
以降のUEC杯では、上記のルールを用いています。